少しためになるスパイスの話【その5】


~少しためになるスパイスの話~

第5回「ブラックペッパー


説明不要のメジャースパイス。黒胡椒です。スパイスカレーのレシピによく出てくる重要なスパイスですが、僕はカレーに多用しません。ラーメンにも、胡椒は絶対入れない派です。でも、大好きです。


カレーには、カプサイシン以外の辛みと刺激が欲しい時に使います。それも仕上げの時に振る程度で、ベースのスパイスとしてはホワイトペッパーの方を好んでよく使います。ホワイトペッパーについても話したいことがたくさんありますが、それはまた、次の話。


若い頃はブラックペッパーフリークでした。刺激を求め、何でも狂ったようにブラックペッパーをかけていたものです。ミルも買って、挽きたてのこしょうを味わっていました。しかし食べ過ぎが影響したのか、歳とともに味覚が変わったのか、急にブラックペッパー嫌いになる時期が訪れます。食材や料理の個性を消す悪しきもの、みたいな気持ちになってしまったのです。しばらくブラックペッパーとの距離を置いていました。


その後スパイスへの志向が高まり、カレー作りへと繋がっていくのですが、そこでまたブラックペッパーがレシピに登場します。ブラックペッパーに対してネガティブな気持ちになっている僕は、他のスパイスの個性を消してしまうのではないか、と思っていました。しかし実際にレシピ通り作ってみると、主張しすぎず、他のスパイスを引き立て、底上げしてくれていると感じました。試しにブラックペッパーを抜いてカレーを作ると、物足りない。用法と容量が適正だとこんなに素晴らしい物なのかと驚きました。


それからというもの、ブラックペッパーを使う機会が徐々に増え、対する印象も「使い方次第で素材の良さをうまく引き出してくれるやつ」に変わりました。個性を生かすも抑えるも、付き合い方次第なんだなと思います。


紆余曲折ありましたが、今はブラックペッパーと、いい距離感で付き合っています。僕とブラックペッパーのどうでもいい話をつらつらと書きましたが、ブラックペッパーについて僕なりの楽しみ方をご紹介します。


  1. 山椒の代わりに、鰻の蒲焼きに振るのはありです。細かいパウダー状のものが良いと思います。

  2. トーストに、あんことマスカルポーネをのせて、ブラックペッパーを振りかけると、絶品です。あんチーズトースト。うまいです。粗挽きがおすすめ。

  3. 炊き込みご飯にブラックペッパーをホールのまま入れて炊き込んでみてください。お出汁と醤油の香りによく合い、噛むとフワッとペッパーが香り、いいアクセントになります。特にかしわ飯には抜群に合います。


形状や挽き方によって趣きが変わるのも、ペッパーの良さだと思います。

長くなりましたが、皆さんもブラックペッパーとのいい距離感、いい付き合い方を見つけてみてください。きっと、少し楽しくなりますよ。


ではまた。

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